IKEAのスタッキングチェア(VILMAR)が経年劣化で座面と足の接合部分のプラスチックパーツに割れが生じてギシギシ言うようになった。4脚所持しているが利用頻度が高いイスが壊れているのでプラスチックの経年劣化と荷重が原因だろう。修理してみました。
IKEAのスタッキングチェア(VILMAR)について
VILMARのイスはIKEAのシンプルなスタッキングチェアです。2020年現在では既に廃盤になってしまっているようです。IKEAのスタッキングチェアのラインアップを見ているとMARTINというのが安くなって代替になっているようにおもえる。
ちょっとデザイン的には安っぽくなったけれどもほぼ同じ商品と言える。なお接続する部分は同じような部品が使われている。もしかしたら同一部品かもしれない。
IKEAのVILMARは現行モデルのMARTINと比べ座面のデザインが沢山あった。グラフィック柄から単色まで。自宅にあるVILMARのスタッキングチェアも4脚別々の色にを選択してみました。
IKEAのスタッキングチェア(VILMAR)の経年劣化と壊れた部品
今回壊れた箇所は脚のパイプ部分と座面をつなぐパーツです。座面は集積材の曲げ加工をしたもの、脚のパイプ自体もメッキが剥がれてきたりサビが浮いてきたりはするが、それぞれ滅多に壊れることはない。脚の先端に可変するクッションが付いているので次に壊れるとしたらそこか、パイプの溶接が割れるくらいだろうか。
念の為型番を。確か入手は2012年頃だったように思える。
今回壊れて修理したパーツが画像左になる。実際は右のような感じで利用をしてもそこまで悪くならないと思う。その場合、脚と座面が平面でなく点でつながること、スタッキングした際に傷が付く可能性があるだろう。
座面と脚をつなぐパーツは写真のような壊れ方をする。割れている側は座面側の接面。長く利用しているとネジが緩んできてたまに増し締めしていたのだが、緩んだときい隙間ができてイスを座った際や重心移動した際に負荷がかかっていたのだと思う。
プラスチック自体の経年劣化もあると思うがよく利用しているイスの壊れのほうが酷かった。定期的なネジの増し締めでプラスチックパーツが壊れることを防げるようにも思える。
IKEAのスタッキングチェア(VILMAR)のパーツを3Dプリンターで作る
IKEAに問い合わせたら保守部品として出てきそうな気がしたが、今回は図面を起こして3Dプリンターでプラスチックパーツを作ってみた。
パーツを採寸して適当な設計図を書く。工業製品なので比較的採寸は取りやすく3DCADも素人でもやりやすい。複雑な形をしているが円柱の左右に出っ張りがある程度の造形だ。若干強度が上がるように厚みをましてみた。
素材は家庭用の3Dプリンタで強度をもとめるならばABS樹脂かPETG樹脂で作るのが良さそうだが手元にないのと余り物のPLA樹脂があるのでそれを利用。積層方向に圧力が加わるような造形にした。多分大丈夫だろう。そして壊れたらまた作れば良い。
3Dプリンターで作成してみたがなかなかよい感じにできたと思う。写真の状態はサポートという支えがついた状態。写真手前の丸い面が座面との接面。
サポートを外してならべてみる。写真で見ると穴のサイズが違うように思えるが採寸してみるとぴったり。座面と脚を繋ぐプラスチックパーツはそこまで精度高くなくても問題はないと思います。脚のパイプが通ることとネジがちゃんと通れば大丈夫。
実際にスタッキングチェアに取り付けてみて問題がなければ量産してゆく。大体このサイズで1つ40分程度。積層を0.2mmと若干厚めにしたが強度がほしいので積層を薄くすればよかったかもしれない。積層を薄くすると時間がかかるが強度が増すようで、積層痕も消え見栄えが良くなります。
IKEAのスタッキングチェア(VILMAR)にパーツを取り付けました。赤色が主張してきますが…裏側なので見えない。真横からだと実は見える。取り付けたらギシギシ言うことがなくなってとても快適になりました!
3Dプリンターもなかなか実用的なものを作るのが(ネタ含め)難しいところがあるのですがとても実用的な利用だったと思います。
おまけ
その後、いくつか材料を購入して黒やグレーも作れるようになって(今思うとなぜグレーで作らなかったのか)黒の素材で作り直しました。